自賠責保険と任意保険の違い

人身事故が起きた時に、自賠責保険によって、被害者の損害が最低限補償されています。しかし、自賠責保険には限度があるので、この自賠責保険だけではまかなえない損害がある場合に、超過分を任意保険が補償するのです。

自賠責保険 任意保険
必ず加入しなければいけない、罰則あり
加入していない無保険車は公道を走ることができない。

 未加入、期限切れ…1年以下の懲役または50万円以下の罰金6点の減点=即、免許停止処分

人身事故にのみ保険が支払われる。対物事故には支払われない。

・損害賠償金(保険金)が決まっている。
 治療費等の限度額は120万円
 後遺障害による損害の限度額は75万円~4,000万円
 (等級に応じて金額が変動)
 死亡による損害の限度額は3,000万円
※1事故あたりではなく、一人あたりの限度額です。

・被害者の過失による減額は、被害者の過失が7割以上の場合のみ。

・加害者側の損害への補償はできない。

・被害者からの請求権は、事故日、死亡日または後遺障害の症状固定日から3が経過したら時効になる(※平成22年3月31日以前の事故の場合は2年)。

・加入は自由。本人が決める。

・人身事故にも対物事故にも対応する。(契約内容によって補償はさまざま)

・契約内容によって、補償の内容が変わる。
補償内容の例
対物賠償保険・・・物損事故の場合に支給される。他人の財産に与えた損害の賠償。
自損事故保険・・・単独事故を起こした場合に支給される。 
搭乗者傷害保険・・・運転者や同乗者が事故により負傷・死亡した場合に支給される。
無保険車傷害保険・・・無保険自動車との事故によって、被保険者が死亡または後遺障害を負った場合に支給される。 

・被害者側の過失について厳格に判断する。

 

損害賠償金の請求方法

「加害者が任意保険に加入している場合」

 

1.「自賠責保険」に請求→足りない分を「任意保険」に請求

2.「任意保険」に一括請求

2つの請求方法がありますが、「2」の方法が一般的です。
「2」の場合は、保険会社が自賠責保険に立て替えた分を請求します。被害者側は任意保険会社と交渉すればよいので、2度手間にならずにすみます。
ただし、任意保険会社との交渉が長引きそうな場合被害者側の過失が大きい場合生活費等に窮する場合は「1」の方法で請求する方がいいかもしれません。
交渉が長引いた時は、自賠責保険に請求して、先にその分を受け取り、残りの損害賠償金についてじっくり交渉した方が良いです。
また、被害者の過失が多いときは、任意保険では、過失相殺されてしまう分を、自賠責保険では減額されないという場合があるからです。

例:治療費が150万円、被害者の過失が6割

任意保険では6割が減額され、4割しか支払われない→150×0.4=60万円
自賠責保険では7割未満の過失は減額されない→限度額の120万円が支払われる。

 

「自賠責保険に被害者請求した場合」

加害者からの提示や、自動車安全運転センターで交通事故証明書を発行してもらい、相手の自賠責保険会社が特定させます。
自賠責保険に請求をしたら、そこから自賠責損害調査事務所に書類が送付され、事故の調査を行います。その調査結果を元に自賠責保険会社が支払額を決定し、請求してきた被害者に損害賠償金が支払われます。

 

「自賠責保険の支払額に異議があったら?」

支払額が不服である場合、理由や新たな資料を提出して異議申立てをします。「財団法人 自賠責保険・共済紛争処理機構」という、弁護士や医師で構成されている公正中立な立場で紛争処理委員が調停を行ってくれるところがるので、そちらに対して紛争処理申請をすることもできます。

 

「加害者が任意保険に加入していない場合」

 

まずは、相手の自賠責保険に被害者請求をします。
被害者ご本人様の自動車保険で、「人身傷害補償特約」「無保険車障害保険」(死亡事故・後遺症が残った事故のみ請求可能)に加入している場合、相手の自賠責保険で足りない分は、ご自分の保険会社から請求できます。自分の保険会社の利用であっても、この特約の利用のみであれば、等級に影響はありません。

 

「加害者が任意保険にも自賠責保険にも加入していない場合」

 

「政府保障事業」を利用します。政府がその被害者に対し、最小限度の救済を図るという目的で行われています。自賠責保険と同額までの補償なので、足りない場合は、ご本人様の「人身傷害補償特約」「無保険車傷害保険」を利用します。付帯していない場合は、直接加害者に請求するしかありません。

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