損益相殺について
損益相殺とは
損益相殺とは、被害者が交通事故により、何か利益を受けた場合に、その利益の額を損害額から控除することをいいます。
損益相殺の例
例えば、受領済みの自賠責保険や、労災保険、健康保険、遺族年金等の各種社会保険給付は、損益相殺されるので、既に受領した金額を控除して加害者に請求します。
一方で、生命保険金、香典・見舞金、搭乗者傷害保険金等は、損益相殺されません。
過失相殺と損益相殺はどちらが先か
加害者の過失と被害者の過失の割合に応じて交通事故の損害賠償責任を負担させることを過失相殺といいます。
被害者が社会保険給付を受け損益相殺される場合に、過失相殺前の額から控除するか、過失相殺後の額から控除するかという問題があります。
判例は、労災給付の事案について、過失相殺後の額から控除するとしています。