高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、人が人として有する記憶力、集中力、判断力、認知能力、羞恥心、感動、自発性、嫉妬、被害感情などの脳機能になんらかの障害が生じ、回復後に認知障害や優しい性格の人が乱暴な正確になる等の人格変性が生じることをいいます。

脳の障害は、脳をCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(核磁気共鳴画像法)を使って診断することで、発見される事が多いです。しかし、脳の表面にも大きな損傷がない場合や、出血も少ない場合でも、事故後に人格変性をきたす場合もあり、すべてが、客観的に把握できるわけではありません。

平成13年以降、自動車保険料率算定会(現 損害保険料率算出機構)が、従来の精神神経障害に対応させながら、高次脳機能障害の判断基準が設定しました。以降、数回にわたり内容が改められ、現在このようになっております。

障害認定基準 補足的な考え方

等級 障害認定基準 補足的な考え方
1級
1号
「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」 「身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の周り動作に全面的介護を要するもの」
2級
1号
「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」 「著しい判断の低下や情動の不安定などがあって、1人で外出することが出来ず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声掛けや看視を欠かすことができないもの」
3級
3号
「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」 「自宅周辺を1人で外出できるなど、日常の生活範囲は自宅に限定さてはいない。また、声掛けや、介助なしでも日常の動作を行える。しかし記憶や注 意力、新 しいことを学習する能力、障害の自己認識、円滑な対人関係維持能力などに著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難なもの」
5級
2号
「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外に服することができないもの」 単純繰り返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題が ある。こ のため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの」
7級
4号
「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労働以外に服することができないもの」 「一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行うことができないもの」
9級
10号
「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」 「一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業持続力などに問題があるもの」

高次脳機能障害の判定は、障害を持っている人が、介助なしで日常の動作を行えることもあり、難しい所もあります。

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